以下同館HPより引用します。
明治9年にお雇い外国人として来日したドイツ人医師エルヴィン・フォン・ベルツ博士(1849−1913)は、現在の東京大学医学部で教鞭をとるとともに皇室の侍医を務めるなど、日本の医学界の振興に多大な功績を残しました。
その一方で、日本美術をこよなく愛し、30年近い滞在期間中に膨大な数の美術品を蒐集し、故国ドイツにもたらしました。それが、ヨーロッパ有数の日本美術コレクションとして知られるリンデン民族学博物館所蔵の約6000点にのぼる「ベルツ・コレクション」です。
本展覧会では、このコレクションを中心に、リンデン民族学博物館の日本美術、ベルツの故郷に残る遺愛の品を加えた175点を精選し紹介します。特にリンデン民族学博物館が誇る日本美術コレクションをまとめて館外で展観するのは世界初となります。ドイツ人を魅了した江戸から明治時代の華やかな日本美術の優品をご堪能ください。
当館では、特別展「江戸と明治の華ー皇室侍医ベルツを魅了した日本美術ー」(2009 年3月28日〜5月10日)にあわせ、記念講演会を開催致します。皇室侍医であり、現代日本医学の父とされるドイツ人医師エルヴィン・フォン・ベルツ博士は、1876年(明治9年)に来日し、東京医学校(後の東京大学)で教鞭をとりました。ベルツは、草津や箱根、熱海等の各地を訪れ、温泉の生理学的効果を指摘し、保養施設建設の提言を行いました。さらには日本食の研究も行うなど、日本の伝統的な健康法の長所を捉える広い視野をもっていました。
ベルツの業績は、新しい医学の潮流として注目される「統合医療」を考える上で、重要な視点であると考えられています。この度、「ニッポン再発見ーベルツの見た伝統文化と統合医療ー」と題して、エムオーエー奥熱海クリニック院長 佐久間哲也医師より、ご講演を頂きます。この機会に、是非ご参加ください。
※ 統合医療ー西洋医学に東洋医学などの伝統医療や民間療法の有用な部分を統合しようとする新しい医療概念です。人間全体を見る観点や、心や健康増進の観点をなおざりにしてきた西洋医学の反省にたち、身体、心、魂、社会的立場などを全人的に捉え、人生観、死生観、健康観にあわせたアプローチによって、治療、ケア、疾病予防、健康増進を行うものです。
上記の文中にもある通り、特別展にあわせた講演会も行なわれるようです。
開催日時は、4月28日から5月10日まで。
詳しくは、下記HPを御覧ください。
MOA美術館
http://www.moaart.or.jp/japanese/top.html
特別展「江戸と明治の華」展案内
http://www.moaart.or.jp/japanese/exhibition/theme.html
講演会案内
http://www.moaart.or.jp/japanese/exhibition/theme8.html