南仏サロン・ド・プロヴァンスのアンペリ博物館とパリの国立自然史博物館の両館、さらにはフランスの個人コレクションから、幕末・明治初期の稀少なコレクションの里帰りを図ると同時に、当時の一次史料のコレクションとして質・量ともに比類ない「クリスティアン・ポラック・コレクション」の本邦初の公開を実現することで、これまで顧みられる機会の少なかった日仏学術交流の一側面を紹介するという趣旨で行なわれるようです。
特に話題なのは、明治天皇が初めて撮影された写真で、1872年にオーストリア出身の写真家スティルフリードが、神奈川県の横須賀造船所を訪れた天皇一行を無断撮影したものです。明治政府の没収を逃れ、国外に持ち出された一枚が、今回初めて展示されています。
また、映画「ラスト・サムライ」の主人公のモデルとされ、幕府軍の榎本武揚らと五稜郭で官軍を迎え撃とうとした仏軍人ジュール・ブリュネにあてた日本の愛人トミからの手紙も展示されています。
また本展にあわせて、『維新とフランス――日仏学術交流の黎明』(西野嘉章+クリスティアン・ポラック編)が刊行されるとのこと。
展示基本情報
展示会期: 2009年3月28日(土)−5月31日(日)
開催場所: 東京大学総合研究博物館 東京都文京区本郷7−3−1東京大学本郷キャンパス内 アクセス/地図
開館時間: 10:00−17:00 (入場は16:30まで)
休館日: 月曜 (祝日の場合は翌火曜)
入館料: 無料
主催: 東京大学総合研究博物館
協賛: フランス大使館、財団法人日仏会館、東京日仏学院(IFJT)、日仏経済交流会(Paris Club)、株式会社セリク(SERIC)
詳しくは、下記HPを御覧ください。
東京大学総合研究博物館「維新とフランス――日仏学術交流の黎明」展
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2009FranceJapon.html